前回の記事では、格闘技ジムで黒いマットが選ばれる理由についてお話しました。
では次に出てくるのが、
「競技が違えば、マットの色も変えたほうがいいのか?」
という疑問です。
FiveFieldsでは、柔術・レスリング・キックボクシングなど、さまざまな競技の現場にマットを納めてきました。
その中で感じているのは、競技によって、合う色・合いにくい色は確実に違うということです。
柔術|落ち着きと集中を生む色が向いている
柔術は、ポジション取りや細かい動きが多く、長時間にわたって集中力を保つ競技です。
そのため、
- 視覚的な刺激が少ない
- 落ち着いた空間を作れる
こうした色が向いている傾向があります。
実際の現場では、黒・濃いグレー・ネイビー系 が選ばれることが多く、「集中しやすい」「目が疲れにくい」という声をよく聞きます。
一方で、明るすぎる色は「動きに集中しづらい」と感じる方もいました。
レスリング|動きの分かりやすさが重視される
レスリングは、スピードや動きの切り替えが早く、指導の際には「見やすさ」も重要になります。
そのため、
- 選手の動きが背景から埋もれない
- 境界が分かりやすい
といった点を意識した色選びが多くなります。
実際には、濃色×明色の組み合わせ や、コントラストのある配色が選ばれるケースもありました。
競技特性だけでなく、「教える側の視点」が色に反映されるのが、レスリングの特徴だと感じています。
キックボクシング|空間の“勢い”や印象も大切
キックボクシングでは、動きの大きさや迫力に加え、ジム全体の雰囲気づくりも重視されることが多くあります。
そのため、
- 黒を基調にした引き締まった空間
- アクセントとして赤や青を入れる
といった配色が選ばれることもあります。
「強そうに見える」
「写真や動画で映える」
こうした要素も含めて、競技だけでなく、ジムの方向性 が色選びに影響するケースが多い競技です。
FiveFieldsが大切にしている考え方
FiveFieldsでは、「この競技だから、この色」と決めつけることはしていません。
- 誰が使うのか
- どんな雰囲気のジムにしたいのか
- 競技のレベル感
- 指導スタイル
こうした点を伺いながら、競技 × 空間 × 人 のバランスで色を考えています。
同じ柔術でも、同じキックでも、答えは一つではありません。
色は、競技を支える“背景”
マットの色は、主役ではありません。
ですが、選手や指導者が気持ちよく動き、集中できるための大切な「背景」 です。
FiveFieldsでは、競技特性と空間の使われ方を踏まえたマットの提案を行っています。
次回は、「空間 × 心理」 の視点から、マットの色が人の行動や安心感にどう影響するのかについてお話しする予定です。
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